ベーグル=ニューヨーカー定番の朝食。そんなイメージがあるが、もとは東欧系ユダヤ人の食べ物で、ポーランド南部にあるクラクフが発祥地だとか。そこで「obwarzanek(オブヴァジャネック)」と呼ばれるベーグルを実際に食べてみた。
・ベーグルの起源はポーランドにあり
首都ワルシャワ(Warszawa)のほか、ポーランドの観光地で人気なのがクラクフ(Kraków)。ワルシャワからは鉄道で最短2時間半、バスなら5時間と結構な距離があるにも関わらず、クラクフへ訪れる観光客は決して少なくない。
17世紀初頭までは首都だったこの町には、一時、国内でもっとも多くのユダヤ人が住んでいた。ここで彼らが日常的に食べていたパン「obwarzanek(オブヴァジャネック)」が今や世界中で親しまれている“ベーグル”の原型。19世紀後半にニューヨークへ持ち込んだことから、各国に広まったといわれている。
・ポーランドベーグルのお味はいかに?
観光客だけでなく現地人も日常的に食べるというオブジャバネック。クラクフでは町のベーカリーをはじめ、クラクフ中央駅や隣接するバスターミナルなど、各交通機関のキオスクや移動式スタンドなどで買える。値段は1.50PLN(約40円)からとたいへん良心的。
しっかりと焼きめの付いたハード系がクラクフの主流。また大半の店舗でプレーン、セサミ、チーズの3種のフレーバーが並び、筆者は店主おすすめの“チーズ”を注文。ひと口かじるとクラスト(表面)がバリッと香ばしい。中の生地はぎゅっと詰まっており、かむたびに口の中に広がる、粉自体の素朴な風味とチーズの香りがたまらない。
片手で食べられて手もほとんど汚れないため、移動や散策のおともにも最適。クラクフへ訪れたら“ベーグルの祖”をぜひ味わってみよう。もしクラクフに行けない場合は、やや値は上がるが、ワルシャワの一部ベーカリーや空港のキオスクなどで購入可能だ。
もっと詳しく読む: ベーグル発祥地・クラクフで食べる元祖の味 / ポーランド観光で必食(Photrip フォトリップ) https://photrip-guide.com/2016/09/18/porland-bagel/