マリーゴールドやバラ、ジャスミン。南インドでは、町を歩けばそこかしこで花を見かけます。花をめでる南インドの人々の暮らしが、それらの花々からは感じられるようです。
・直径50㎝ほどの花器の“アート”
南インドで上級クラスのホテルへ行くと、まずお出迎えしてくれたのは花です。花器からあふれるほど、たっぷりと生けられた花々が、エントランスに彩りをそえます。
深めの花器にはった水に浮かぶ花々。この生け方でないと、南国の暑い気候にはたえられないのかもしれません。
・生花でつむいで作る輪
寺院などの入り口付近には、たいてい花屋があります。ただし売られているのは日本のような花束ではなく花の輪で、神に捧げるものです。もともと花の輪はインドのハレの場面ではおなじみで、結婚式や歓迎の意を表現するものとされています。
寺院内にある神の像にかけられるものは、その日紡がれた花の輪に必ず取り替えられるそうです。また花のなかでもマリーゴールドは縁起がいいとされ、神様の花輪でよく見かけました。
花の輪は店の奥で、お店の方が生花をつなげて作っていました。たとえば春、シロツメグサを摘んで花冠やネックレスをつくったことはありませんか? 南インドの町にある寺院や教会などを訪れるたびに、そのときの情景がよぎりました。
・生花で髪を飾る女性たち
町で女性とすれ違うたびに、ふわりと花の香りが。思わず振り返ると、後ろ髪にゆった三つ編みに花の飾りがありました。
子どものうちは母親、そしてお姉さんになれば自分の手で、花を糸で結んで作り髪をまとめるようです。一日で傷んでしまうため、毎日あらたな生花を用意して髪飾りを作る。そうして、女性たちの毎朝の身支度が始まります。
もっと詳しく読む: インド旅行は花を楽しむ旅 / 花からたどる南インドの暮らし(Photrip フォトリップ) https://photrip-guide.com/2016/08/12/flower-southindia/