ラーメンはここまで進化をするものなのか。いや、ラーメンというより、職人のスキルが想定外のレベルアップをしていたというべきか。
渋谷の人気店『すずらん』が恵比寿に移転し、装いも新たにリニューアルオープン。
だが、場所が変わって「またあの美味しくて優しい味が楽しめる」と思ったら大間違い。そこには、ラーメンの次元を超えた「匠の業」が織り成す至高のラーメンがあった。
クリアなスープはまるで料亭のお吸い物のようにソフトなダシが広がる。
芸術作品のように盛られた丼に箸を入れて麺をつまむ。完璧なるストレート麺が、美しき長髪の女性のごとくスラリと艶やかに見える。
そのコシ、具として入っているネギのシャキシャキとした食感と絶妙に同調し、この上ないコシを楽しませてくれる。
スープも申し分ないが、それにより盛り上げられる麺のコシが主役なのは間違いない。
角煮麺は濃いめの醤油風味で、ラーメン自体の味に混ざらぬよう、最初は別皿で出される。
角煮麺を注文したら、半分くらいはそのまま食べ、途中から角煮を入れて楽しむといい。その時点から角煮のエキスが放出されて味が一気に濃くなるが、それもまた美味。
忘れてはならない脇役が、徹底的に考えられて仕込まれたメンマ。その絶妙な柔らかさと食感から、他に類のない濃縮された旨味を放出する。
何から何までほぼ完璧だ。職人達の優しきホスピタリティにも言及したいが、それは自分たちで体験してみよう。
この店では、角煮麺と並んでチャーシュー麺も人気。
より基本の味を楽しみたいのであれば、まずはチャーシュー麺から食べてみるといいかもしれない。
すずらん 恵比寿店
東京都渋谷区恵比寿1-7-12
記事: 東京メインディッシュ https://main-dish.com/