数年前、Twitterで「まだご予約が0件です」と嘆いていた寿司屋がある。東京都の下北沢駅から徒歩10分ほどの場所にある「鮨 ほり川」(東京都世田谷区代田1-46-3)だ。寿司職人である大将は73歳で、ひとりで仕入れから仕込み、そして握りまでやっている徹底っぷり。よほど頑固なのかと思いきや、優しく、穏やかで、誰からも好かれる人柄。その大将の「もてなしの心」が寿司に美味しさを付加しているのは言うまでもない。
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・寿司のレベルの高さは地域住民お墨付き
どんなに評価が高く、どんなに地域住民に愛されている飲食店でも、あらゆる事象で客が訪れなくなる。まさに「鮨 ほり川」はそんな状況に陥っていたようだが、その寿司のレベルの高さは地域住民や常連ならばご存じのとおり。まだ一度も「鮨 ほり川」に訪れたことがないのであれば、騙されたと思っていつか食べてみてほしい。
・書き込みが爆発的な拡散を記録
「鮨 ほり川」が爆発的に注目を集めたきっかけは、大将によるTwitterへの書き込み。「今日からずっと、まだご予約が0件です」と書き込みしたところ、多くの人たちが拡散。いままでも注目されることはあったが、今回の書き込みはかなり爆発的な拡散を記録した。
今日からずっと、まだご予約が0件です🍣
今のところ17:00-20:00まで営業しております。今は、ウニとマコガレイとアジとアオリイカが絶品です🐟
お一人さまでも大歓迎です。
お時間ありましたら、ぜひ🍵
(TEL 03-3413-8776)https://t.co/8BW0SLN7e6 pic.twitter.com/aAPLZVnCa2— 73歳すし屋のツイッター【現役】 (@sushi_horikawa) May 25, 2020
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・単品で握りずしをお願いしてもかなり激安
実際に行けばわかるが、寿司のレベルは相当高い。そして73歳という高齢ながらも斬新すぎる寿司や鍋が用意されており、そのすべてを堪能できる「ほり川スペシャル」はツマミも刺身も寿司も鍋もついて激安価格。しかも単品で握りずしをお願いしてもかなり激安。儲かるのか、73歳のすし屋!
・客の「これが食べたかったんだよ」を満たしてくれる
この記事に掲載している写真は「ほり川スペシャル」の一部だが、どれ一つとしてイマイチな寿司や料理はなく、お世辞抜きで満足度が高いもの。客が満足できるレベルをしっかり理解している大将で、マグロにしても、ウニにしても、客の「これが食べたかったんだよ」をじゅうぶん満たしてくれる。ここまで値段以上にしっかり客を満足させる店は少ない。
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・酸味が広がる最強鍋で感動
今回注文した「ほり川スぺシャル」には鍋がついてくるのだが、その名も「とまとうふ鍋」。店主がここだけの味だと自負するその鍋は、寿司ネタにも使われる魚介がトマトや豆腐とともにグツグツと煮込まれており、これがまたジュワッと旨味と甘味濃厚で、酸味が広がる最強鍋で感動。
・フルーツに握り寿司は魅惑のトロピカル味
あまりにも美味しすぎる鍋と寿司に感動していると、シメのあたりにマンゴーの寿司が登場。あまりにも奇抜すぎるので味に期待しない人もいるかもしれないが、いやー、大将、天才だな! 熟練の経験により編み出したファンタジー寿司ともいうべきか。酢飯とマンゴーが極めて爽やかなスイーツに仕上がっている!
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・どんなに忙しくとも丁寧に優しく電話対応
73歳のすし屋「ほり川」は、電話で予約を受け付けている。いつもは大将とアルバイトの女子大生のふたり体制らしいが、営業時間での電話は寿司を握りながら対応するため、電話にサッと出られないことがあるようなのでご注意を。しかしどんなに忙しくとも丁寧に優しく電話対応をする大将から、その人柄が垣間見れた。
・今後の目標は「100歳のすし屋」を目指してほしい
仕入れから仕込みまでひとりでやっているという大将。職人としては高齢な層といえるかもしれないが、大将が1日1日、何十年も握ってきた寿司は日々進化し、「年季」と「センス」が織り成す食の感動を与え続ける。これからも美味しい寿司屋として、そして74歳、75歳、いや、80歳、90歳、100歳の寿司屋として元気に握り続けてほしいものだ。
鮨 ほり川
住所: 東京都世田谷区代田1-46-3
時間: 18:00~24:00 土日祝17:00~24:00(通常営業時 / 要確認)
休日: 水曜日(要確認)
注意: 臨時休業や営業時間短縮など常に変更になることがありますのでご確認ください
<執筆>
クドウ: TVチャンピオン「焼肉王選手権」「デカ盛り王選手権」に出場し、どちらも準優勝に輝く。日清公認のどん兵衛士の称号を得ており、どん兵衛とラーメン二郎要素を融合させた「どん二郎」のネーミングやレシピを考案。空条海苔助の名義で「世にも微妙なグルメレストラン」「彦龍のノリヒコさん」などを出版するB級グルメ研究家で「月曜から夜ふかし」などにも出演。イタリアをめぐりピザを食べる旅をするほどピザマニアでもある。また、昭和的な「個人経営の焼肉屋」をめぐる旅をする焼肉マニアで、知られざる秘境でドローンカメラマンもしている秘境グルメマニアでもある。
(記事更新日: 2023/03/16)