日本はアメリカ合衆国のビザ免除プログラム参加国ではあるが、2011年3月1日以降に北朝鮮に渡航したり滞在したことがある日本国籍者は、2019年8月5日からビザを免除されないことが米政府により発表された。
・ESTA登録も無効
今までもイラン、イラク、スーダン、シリア、リビア、ソマリア、イエメンへの渡航者はビザ免除の対象外となっていたが、今回、新たに北朝鮮への渡航経験者もビザ免除の対象外に含まれることになった。ESTA登録も無効となる。
・在日アメリカ大使館のビザ課に電話を
イラン、イラク、スーダン、シリア、リビア、ソマリア、イエメン、そして北朝鮮へ2011年3月1日以降に渡航した経験がある日本国籍者は、アメリカに渡航したい場合、在日アメリカ大使館のビザ課に電話をし、ビザ申請をしたいことを伝えよう。そこでメールアドレスやパスポート番号などを伝えれば、メールアドレスに申請に必要な情報を送ってくれる。
・複数の手続きと審査が必要
筆者は北朝鮮に渡航経験があるため、ビザなしではアメリカに渡航できないことになる。観光でアメリカ各地を巡りたいので、アメリカ大使館に電話で問い合わせをしたところ、ビザ発給には「オンライン申請書の提出」や「領事館での面接」など、そのほか複数の手続きと審査が必要だ。
<少なくとも必要な手続き>
1. オンライン申請書の提出
2. ビザ申請料金支払い(160ドル)
3. 領事館での面接
4. 家族構成の提出
……ほか多数
・面談は基本的に英語で行われる
ビザの申請料として160ドルが必要なのも痛いが、なにより不安なのが領事館での面接だ。この面談は基本的に英語で行われるため、それなりの英語力が必要となる。しかしながら領事が通訳が必要と判断した場合、通訳スタッフとともに面談をすることもあるという。
・時間に余裕をもってビザ申請したい
申請から面談の約束まで、すべてオンラインで可能だ。申請書さえ提出できれば、面談まで何日も待たされることはないようで、提出日の翌日の面談も可能なケースもある。しかしながら、渡航の予定がある人はかなり時間に余裕をもってビザ申請をしておきたい。
・渡航を隠す考えは無くそう
「申告しなきゃ北朝鮮渡航はバレない」と考えている人もいるかもしれないが、絶対に推奨できない。確かに、日本人が北朝鮮に渡航する場合、パスポートに北朝鮮へ渡航したスタンプやデータは残されない。しかしながら、日本人が北朝鮮に入国する際は必ず中国を経由する。中国や北朝鮮には渡航データが残る可能性が極めて高いため、その渡航データがアメリカにわたっている可能性は否めない。
・正しく審査を受けることが重要
なにより、北朝鮮渡航者のESTA登録は法的に無効であり、たとえESTAに登録してアメリカに渡航できたとしても、空港で拘束されたり、最悪のケースもじゅうぶんありえる。正直に申告し、審査を受けることが重要だ。
ちなみに、ビザ申請をしたとしてもビザが発給されるかどうかはわからない。ビザ発給を期待せず「あくまでビザ発給のチャンスを得られる」という考えのほうが良いかもしれない。
もっと詳しく読む: 日本人だが北朝鮮渡航者なので北米ビザ免除不可能に / 在日アメリカ大使館に問い合わせてみた(Photrip フォトリップ) https://photrip-guide.com/2019/08/14/ustraveldocs-niv-visafee/