さくっと食事をとりたいときや小腹が空いたとき、南インドでは一体どんな軽食が食べられているのでしょうか?
「すすり飲む」という意味のティファン(tiffin)とは、インドにおける軽食のこと。南インドで食べた、お気に入りのティファンをご紹介します。
・南インドの王道粉もの料理
米や豆の粉でつくるドーサ(dosa)は、南インドにおける“食事系クレープ”。添えられるサンバルという野菜のスパイシー煮込み(カレー)やチャトゥニーというペースト状のスパイスと共にいただきます。
サンバルやチャトゥニーにつけ、生地をしっとりさせて味わるのも一つ、手でくだいてスナック感覚でそのまま食べるのも美味しいです。
しっかり食べたいときは、ごろっとジャガイモが入ったマサラドーサをどうぞ。これはカレーなどのスパイスで味付けしたジャガイモを、ドーサで包んだものです。
ドーサを割りくずしながらいただくと、「ぱりぱり」「ホクホク」と食感が軽快で、最後まで飽きずに食べられます。
・スパイシー! 甘くないドーナッツ
ワダ(Vada)は米、ケツル小豆(日本のもやし豆)を使った生地をカレーリーフやコリアンダーリーフ、青唐辛子、生姜、塩などで味付けして揚げたものです。
チャトゥニーをつけて食べるのが現地流ですが、生地自体はカレー味、複数のスパイスが奏でる独特の風味も美味しく、旅行中はこのまま食べるのを筆者は好んでいました。ホテルの朝食にもよく提供される一品です。
・パンケーキ? 蒸し焼きのふんわりパン
写真左の真白でまぁるい形のイドゥリ(Idli)は、米や豆の粉をまとめた生地を蒸し焼きにしたもの。ほんのり塩を加えただけのプレーンな味つけは、こちらも基本的にサンバルやチャトゥニーと共に食べられます。
素朴なメニューに見えるイドゥリ、実は10世紀に出された百科事典にも出てくる、歴史ある南インド料理です。
・おじやとピラフの中間。栄養たっぷりの定番朝食
トロッとした見ためのウプマ(upma)は粗挽きのセモリナ小麦粉を炒り煮したもの。スパイスに玉ねぎや人参、複数種の豆をターメリックやカレーリーフで炒めて、最後にカシューナッツを加えます。
お粥のようですが、豊富な具材を使うので食べ応えもばっちり。スパイスも香りづけ程度のやさしい味付けでほっとします。
南インドのティフィン、いかがでしょうか? 耳慣れないメニューでも、軽食ならいろいろ挑戦しやすいですよね。なにかにディップしたり、そのまま食べてみたり…好みの食べ方をさがしてみましょう。
もっと詳しく読む: 南インドのグルメ探訪 〜カジュアルフード・ティファンの王道4選〜(Photrip フォトリップ) https://photrip-guide.com/2016/08/01/india-food/