岩中豚ロースかつ(リブサイド)
3070円
どんな料理だろうと、それぞれ人の好みに合ったタイプがある。薄味好きには薄味の店、B級グルメ好きにはB級グルメの店……。それが「グルメ」というものだ。とんかつにも同様「あそこが一番」「あそこがまずい」の概念はない。
・とんかつを白醤油に浸して食べる
しかし「スタローンとジャン・クロード・バンダムはどっちが強い?」というレベルで、浸す系のとんかつが一番美味い店をあげるとするならば、とんかつを白醤油に浸して食べる「喝」(東京都葛飾区東金町1-11-3)が一番美味い。
・極めて珍しい食べ方
浸す系のとんかつ? そんなとんかつの存在を知る人は限りなく少ない。語弊があるかもしれないが、たこ焼きはソース、明石焼きにだし汁、浸す系のとんかつは、普通のとんかつとそれくらいの違いがある。「喝」のつんかつは、まさに浸す系の王道。先述したように、とんかつを白醤油に浸して食べるのだから、極めて珍しい。
・三元豚が使用されていた時期
「喝」でもっとも美味しいと言われているとんかつは、岩中豚ロースかつ(リブサイド)。価格が3070円と割高に思うかもしれないが、質と揚げスキルにその価値があるのは明白。「喝」における最高峰のとんかつは、店主がベストと思った豚肉になるため、以前は三元豚が使用されていた時期もあった。それにより価格も変動する。
・真冬の朝の霜のよう
この店のとんかつの特徴は、衣が細かく繊細で、低温で揚げたかのようなクリーム色をしている点。岩中豚ロースかつ(リブサイド)も同様で、箸でつまむと、まるで「キン!」と張り詰めた空気の真冬の朝の霜のように、シャリッ、クシャッ、サクッと、衣が崩壊する心地よい感触が伝わってくる。ザクザクでクリスピーなとんかつも美味だが、このとんかつはそれと真逆だ。
・メリハリのある美味しさを堪能
そんな心地よい感触とともに姿を現す肉の断面。おそらく、その厚みにほぼすべての客が驚くはずだ。肉厚という言葉では物足りない。極厚ともいうべき厚さだ。肉と脂身がハッキリと分かれているタイプで、このタイプの肉は部分的に旨味の質が違うので、メリハリのある美味しさを堪能できる。
・とんかつと白醤油は夫婦
岩中豚ロースかつ(リブサイド)には、大根おろし、生姜、そして冷たい白醤油がついてくる。大根おろしと生姜はとんかつに直接のせて食べてもいいが、ダシで割った白醤油に入れて、とんかつを浸して食べるのもいい。とにかくここのとんかつと白醤油は夫婦(めおと)。双方があってこそ革命的なとんかつの旨味を発揮する。
・とんかつ全体に浸透して生まれる美味しさ
サクサクのとんかつを冷たい白醤油に浸したら、せっかくのとんかつ感がなくなってしまうのではないかと不安になるかもしれないが、逆である。浸すからこそ旨味が増すのだ。いままで体験したことがない、白醤油がとんかつ全体に浸透して生まれる美味しさを、初めて体験した時の感動。それは何物にも代えがたいグルメ体験。
・とんかつ好きならば体験して損はない
とんかつに微量の塩をかけて食べると美味だが、白醤油の塩味は極めて繊細で、さらにとんかつの全体に染み込み、さらに衣の油分が塩分と作用して旨味に変化するため、全体から旨味が生まれるという、尋常ではない状態に昇華する。
この革命的なグルメ体験、とんかつ好きならば体験して損はないだろう。
もっと詳しく読む: 革命的なとんかつに衝撃走る / 白醤油に浸して食べるサクサク濃厚とんかつ(東京メインディッシュ) https://main-dish.com/2016/08/04/kanamachi-katsu/
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住所: 東京都葛飾区東金町1-11-3 伴ビル2階
時間: 11:00~14:30 17:30~21:30
休日: 水曜日
http://tabelog.com/tokyo/A1324/A132403/13036977/
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