チベットの聖地ラサ(またはその一帯)に外国人が足を踏み入れる場合、中国政府が発行した入境許可証が必要だ。これがないと、飛行機だろうと鉄道だろうとラサに入ることはできない。所持せず空港に行ったとしても、飛行機にすら乗せてもらえない(ラサ行きの航空券があったとしても不可能)。
・健全にチベットの聖地ラサに入る
いちばんオーソドックスな「健全な方法でラサに入る方法」は、日本の旅行代理店のツアーに参加すること。期間は決められてしまい、自由旅行はできないが、それでもラサに入ることはできる。ネックがあるとすれば、前述した「自由旅行ができない」と「旅費が高額になる」という点だろうか。
・グレーな方法でチベットの聖地ラサに入る
中国の成都には、日本人や外国人向けに「入境許可証と飛行機のチケットをセットにしたツアー」を販売しているホテルや旅行代理店がある。ツアーとは名ばかりで、ガイドもいなければホテルの準備もされない。ツアーと題して中国政府に申請することで、入境許可証を日本人に発行するわけだ。ラサへの空の玄関口として重宝されている中国の成都空港から飛び、ラサ空港にダイレクトに行ける。宿泊するホテルや、ラサから出るための移動手段は自分で探す。
同じ手段で、青蔵鉄道を使用して中国の成都、西寧、広州などの都市から陸路でラサに入ることもできる。その場合は「入境許可証と鉄道のチケットをセットにしたツアー」として申請され、入境許可証を手に入れる。
・ブラックな方法でチベットの聖地ラサに入る
バスやジープ、ランドクルーザーなどに乗り、西寧やゴルムド経由でラサへと向かう。チベット自治区の手前や境で検問があり、ラサ方面へと向かうバスやクルマはすべて調べられ、怪しい人物がいると声をかけ、徹底的に調べられる。外国人だとばれた場合、酷い罰を受けたという情報はあまり聞かないが、バスやクルマから降ろされ、戻るように言われる。
ごくたまに聞く噂だが、「性的な行為をしてくれたら通ってよい」と言われるケースもあるという。とある日本人女性は行為をし、その先に進んだとの話もある。本来ならモラルに反する行為であり、許されることではないが、そもそも許されないブラックなやり方でチベットに入ろうとしたわけで、「どっちもどっち」という意見もある。
・ラサへの自由旅行のハードルはけっこう高い
チベットに入って自由に旅をしたいという人は少なからずいる。そんな人たちは、まず成都に出向き、予定をゆるく設定し、グレーな方法で入境許可証を手に入れるケースが多い。
情勢は常に変化するため、入境許可証の発行自体をしない期間もある。ラサへの自由旅行のハードルはけっこう高いのだ。
もっと詳しく読む: Photrip フォトリップ https://photrip-guide.com/2015/11/23/tibet-lhasa/