スイスのラヴォー地区は、ワインの原料となるブドウが豊かに実る世界遺産の登録地。また湖畔に広がるこのエリアは、景観の美しさも郡を抜く。湖の対岸はフランス――そんな絶景スポットをレンタサイクルで駆け抜けよう。
・スイス屈指の絶景エリアを走ろう
フランスとの国境にある、スイス南部のラヴォー地区。この40kmにわたる湖畔のエリアは、急勾配な傾斜のため日光を浴びやすく、ワインの原料となるブドウも大量に実る。そのためスイスきってのワイン生産地として、2007年に世界遺産にも登録された。ここは青青と茂るブドウ畑やきらめく湖面の美しさでも知られる絶景スポットなのだ。
・いざラヴォー地区中心地
SBB(スイス国鉄)の主要都市にある駅では、レンタサイクルの貸し出しもしている。そこで、本記事でおすすめしたいのが、ラヴォー地区のレンタサイクルだ。“その壱”ではモントルー(Montreux)駅で自転車を借り、ラヴォー東端のシヨン城を訪れた。折り返して、さっそくラヴォー地区の中心地へ走り出そう。
・モントルーから鉄道に乗り出発地点シェーブルへ
シヨン城から走ること約30~40分。スタート地点のモントルー駅に到着したら、ラヴォー地区中心にあるシェーブル(Chexbres-Village)を目指そう。
SBBでは自転車の持ち込みも無料なのが、サイクラーにはありがたいかぎり。モントルーから乗車し約10分、ヴヴェイ(Vevey)で一度乗り換えれば、シェーブルに到着だ。所要約20分。到着すると、花壇に咲く色とりどりの小花が迎えてくれる。ここから道端にある隣町までの所要時間などを念頭に、自転車で再び走り出そう。
・湖から爽やかな風を全身で受けながら、坂をかけおりて
両サイドはブドウ畑、顔をあげれば一面に広がるレマン湖。ラヴォー地区では出発早々から、サイクラーの周囲に見渡すかぎりの絶景が広がる。この地区は坂こそ急だが、道路がきちんとコンクリートに整備されているため、散歩客も少なくない。したがって、いくら気持ちよくても(日本の交通ルールと真逆の)右側走行は遵守のこと。道はせまく、4人人が並べばいっぱいになるほどの幅しかない。
そんな道を走っていても、散歩客はけむたい顔は向けてこない。このラヴォー地区の美しさに、すっかり人々の心が大らかになっているからかもしれない。走る爽快感と美しい眺め、通行者との瞬間的な交流を一挙に楽しめるのがラヴォーサイクリングなのだ。
・いよいよサイクリングも終盤
道の名前と到達までの距離を示す案内板を目印に、コースを走り続けよう。ラヴォーは基本的に一本道なので、迷うことはないはずだ。次回“その参”はいよいよラヴォーサイクリングフィナーレ。どんな景色が続くのか、お楽しみに。
もっと詳しく読む: 世界遺産登録の「絶景」をサイクリングで走るべきいくつかの理由(Photrip フォトリップ) https://photrip-guide.com/2016/07/09/switzerland-jitensya/