中国の辺境ともいうべき地方都市、丹東市。ここは北朝鮮との国境がある場所として知られており、北朝鮮の最高指導者が中国を訪問する際、陸路で丹東市から中国に入るのは有名な話だ。そんな丹東市は、実は温泉が複数ある地域としても知られている。
・気になったので温泉に行ってみる
なぜならば、ここはかつて日本軍に占領された地であり、保養地として温泉が掘られていたからだ。しかし中国真はあまり温泉に入らないようで、丹東市を訪れる現地人も北朝鮮にばかり注目してしまうため、温泉に行こうとする人はとても少ないという。あまり人がいかない? 逆に興味がわいてきた。気になったので温泉に行ってみることにした。
・廃墟っぽいが人はいる
丹東市の歩行者に温泉の場所を聞いたところ、複数あるらしいのだが、一番近いところを教えてもらった。丹東市の駅前からローカルバスに乗り、揺られること数十分。到着したのは、正直、廃墟のようにも見える建物の前だった。門をくぐると、そこには枯れた噴水があった……。まさに廃墟。しかし人の気配があるため、営業中なのは確かである。
・浴槽をビニールでコーティング
中に入ると、誰もいない……。大声で人を読んだところ、おばちゃんが一人出てきた。温泉に入りたいことを告げたところ、真っ暗な通路を通過して個室へ。えっ!? 見た感じ、普通の浴槽なのだが……。どうやら温泉と水道の蛇口が直結しているらしく、蛇口をひねってドバドバとお湯を出しはじめた。浴槽を傷めないためか、ビニールでコーティングしてから! なんか異様な感じである。
・冬の中国で冷えた体を癒やす
個室はいろいろと怪しい雰囲気。本当に温泉なのだろうか? と疑問に思いつつも、じっくりと湯船に浸かって温まり、冬の中国で冷えた体を癒やしていく。もっと情緒ある温泉だと思っていたが、まあ、ここには二度と来ないかもしれない(笑)。次回はもっと日本っぽい温泉に入りたいものである。
ちなみに、丹東市へは日本から比較的簡単にいくことができる。北京まで飛行機で移動し、瀋陽まで新幹線で移動、そこからローカルバスで2時間で丹東市まで行ける。たまには、いつもとは違う地方都市をまわってみるのも楽しいものである。
もっと詳しく読む: Photrip フォトリップ https://photrip-guide.com/2016/02/22/china-onsen/