生パスタは乾燥パスタよりもコシが強く、モチモチとした食感が特徴を持っている。ほとんどの店が乾燥パスタを使用しているため、生パスタをウリにすることで、店に注目度を集めることが可能だ。
だが、ここ最近は生パスタを使用する店も増加傾向にあり、客の舌も肥えてきている。生パスタの戦国時代になりつつあるのだ。今回は、2店舗だけチェーン展開している生パスタの店『フジスパ』に行ってみた。
注文したのはカッチョエぺぺ。チーズと胡椒だけのシンプルな味付け。イタリアでいちばんシンプルなパスタとして知られているメニュー。
シンプルがゆえ、その味を生かすのは難しい。はたしてその味はどうなのか?
フォークでパスタを巻こうとすると、驚くほどの粘着力と弾力で重みを感じる。
かなり巻きにくいが、かき混ぜて食べるのが食べ方なので、頑張って巻いて食べる。
最初の一口目は、チーズのコッテリとしたジャンク感あふれる味が広がる。
それと同時に、パスタの強力な弾力に驚く。讃岐うどん以上にコシのある強い弾力だ。
だが、いかんせん塩分が強く、チーズと胡椒とパスタの持ち味を隠してしまっている気がした。
本場ローマのカッチョエペペは、チーズと胡椒でパスタを生かすようにしているため、ここまで塩気が強くない。
どのような食材を使えば、どのような作用が発生し、どのような味になるのかを徹底して研究すれば、もっとクオリティの高いパスタになるのではないだろうか?
カッチョエペペを作る店が日本に少ない今、メニューに取り入れた点は評価しても良いと思う。
店名: フジスパ
住所: 東京都渋谷区初台1-37-11
営業: 11:30~15:00 17:00~23:00
休日: 無休
記事: 東京メインディッシュ https://main-dish.com/