気仙沼市の海に浮かぶ気仙沼大島。亀島とも呼ぶ人がいるこの島は、新鮮でおいしい魚介類や絶景で知られているが、極めて興味深い伝説が残されている。それは「みちびき地蔵」の物語で、地震と津波が多い国、日本だからこその伝説といえる。
・亡くなる前日に霊がみちびき地蔵の前に現れる
気仙沼大島にはみちびき地蔵と呼ばれている地蔵があり、人が亡くなる前日、その霊がみちびき地蔵の前に現れるといわれている。生霊が亡くなったあとに天国に導いてもらうため、みちびき地蔵の前にやってくるというのだ。
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・翌日に津波で亡くなる人たちが現れた
かつて母子が、みちびき地蔵の前に多くの人たちの霊が立っているのを目撃。驚いて家に帰ったものの、夫は信用しなかった。
しかしその翌日、今までにないほどの引き潮が発生。海底が露わになったため多くの人たちが海岸で海藻をとって楽しんでいたが、その直後に巨大な津波が沿岸部を襲い、多くの人たちが亡くなってしまったという。昨日みちびき地蔵の前に現れた霊たちは、翌日に津波で亡くなる人たちだったのだ。母子や夫は山に逃げて助かったという。
・日本は津波によって被害が繰り返されてきた
みちびき地蔵は亡くなった霊を天国に導く存在であり、決して恐ろしいものではないが、明日亡くなる人たちがみちびき地蔵の前に現れるという伝説は、背筋が凍る話ともいえる。また、このような伝説があるということは、日本は津波によって被害が繰り返されてきていることも意味する。
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・ときどきみちびき地蔵の昔話を思い出そう
いまの人類の科学力では、天災の発生を100%的中させ事前に被害を避けることはできない。いつどこで天災が発生するかわからないわけで、備えをしっかりしつつ、有事にはどう生き延びるか考えて生活していきたい。
平和な日々になり、危機感が薄れそうになったとき、このみちびき地蔵の昔話を思い出すといいかもしれない。そして可能ならば、みちびき地蔵の前に霊として立つのはできるだけ先のことにしたいものである。
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もっと詳しく読む: 【伝説トラベル】明日の津波で亡くなる人たちが地蔵の前に現れた / 気仙沼大島のみちびき地蔵(Photrip フォトリップ) https://photrip-guide.com/2021/03/11/kesennuma-oshima-michibiki-jizo/