澄まし麺 680円
ここまでシンプルで飾らないラーメンが、かつて存在しただろうか。極細麺が沈む湖の透明度は、まるでクリスタルの如くクリア。いや、クリアというよりも、そこに何もないと言われても信じてしまうそうなほど「無」。
・あまりにも芸術的なラーメン
ラーメンのシンプルさと美味しさを追求した結果、麺とスープだけという構成に至り、さらにスープの余計な要素を省いた結果、クリスタルのような透明度に仕上がったのだろう。ここに箸を入れていいものか? あまりにも芸術的なラーメンに緊張してしまう自分がいる。
・隠すネガティヴ要素などない
湖面から立ちのぼる湯気が、昆布、かつお、そして麺の「微細な小麦の薫り」を運ぶ。自己主張しないことが、自己主張に繋がっているこのラーメン、その味、まさにエレガンスでデリケート。シンプルなものほどネガティヴな要素を隠しにくくなるものだが、このラーメン、シンプルなのに隠すネガティヴ要素など存在しなかった。
・塩気とともに昆布とかつお
食べた瞬間に広がるのは、ほのかな塩気。その塩気が絶妙な濃度でスープに溶け込んでいるため、ダシの旨味をかき消すことなく波に乗せて運ぶ。そう、塩気とともに昆布とかつおの控えめな旨味がじわじわと染み渡る。余計な物がないという事は、こういう事なのだ。
・お好みのタイミングで具を投入
多数の食材を組み合わせて紡ぎ、最良の着地点を編むラーメンも素晴らしいが、究極のシンプルさと「そぎ落とし」を実行したラーメンもまた素晴らしい。迷いなきラーメン道の奥の奥にあったのは、澄んだ泉であった。
「具が欲しいな」という人もいる事だろう。その点のホスピタリティ的フォローも素晴らしく、別皿で具が出される。最初は麺とスープだけの状態で食べ、お好みのタイミングで具を投入するといいだろう。
もっと詳しく読む: 営業時間たった2時間半 / 究極のシンプルを誇るラーメン屋ふくぼく / クリスタルの如く透明な澄まし麺(東京メインディッシュ) https://main-dish.com/2017/04/27/fukuboku-ramen/
[map_card]澄まし麺 ふくぼく
住所: 東京都新宿区神楽坂5-7
時間: 11:30~14:00
休日: 要確認
https://tabelog.com/tokyo/A1309/A130905/13207277/
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