海外旅行の楽しみといえば、飛行機の機内食。それは味わい以上に、その航空会社の国の食事情をのぞけるからだろう。今回はポーランド航空に乗って機内食から、ポーランドグルメを調べてみた。
・約11時間で機内食は2回
成田〜ワルシャワ・ショパン空港までのフライト時間は11〜12時間。成田を10:15に経ち1時間ほどすれば、1度目の食事の時間だ。先にドリンクを聞かれワゴンに目をやると、さっそくアルコールを発見。もともとポーランドでは昼食に重点を置き、ディナーは軽めにすませると聞いた事があったので納得だ。
そこでビールをお願いしてみると、ポーランド定番「ZYWIEC」1本をサーブされた。缶を受け取ると、常温。ホップの苦みがしっかりした飲み口で、冷えていればきっと……。さっそくカルチャーショックを受ける。
・筆者は迷わず洋食を注文
そうこうするうちに料理が到着。機内食は洋食と和食の2種類から選べるとのことで、日本語表記のメニューを見せてもらった(機内放送は日本語の案内もあるが、どうやらポーランドの乗務員によるもの。映画なども基本的に日本語表記はないので、メニューがあることに安心)。
洋食なら「白身魚、ジャガイモのピューレ、にんじん、アスパラガス、チェリートマト」、日本なら「チキンレッグ、ご飯、チンゲン菜、にんじん」と、料理名じゃない。たしかに固有名詞よりも分かりやすい! 好奇心のままに洋食をセレクト。
・命名するなら「香草の三重奏」
前菜ははトマトにレンコン、オクラ、オリーブとサイコロ状の茹でた芋を、バジルなどの香草香るソースで味付けしたもの。メインの白身魚は、またまた香草をきかせたソテーで、オリーブオイルも香りジェノベーゼのような味わいだ。そして極めつけは“バジル&ガーリック”味のkiriのチーズ!
ポーランドの人は香草を好んで食べるのだろうか。塩分もしっかりで白ワインが進む進む……。チーズをのせたまろやかなマッシュポテトや、みずみずしいフルーツの名アシストもあり、完食した。
・到着の1〜2時間前に2度目の食事
長時間空いて中東付近、2 度目の食事の時間だ。今回も2種類「牛肉とご飯」「ほうれん草、パスタ」から選べるとのこと、初志貫徹で後者をチョイス。サイドディッシュは蕎麦とサラダ。「…ポーランドは?」こうなることを、実は最初メニューを目にしてからうすうす予想していた。欧名に「WESTERN」とあるが、そこにポーランドの「PO(ポ)」の字もなかったからだ。
かつてポーランドではほとんど外食する習慣が無く、家庭料理が基本だった。今でこそ人々のライフスタイルは変わり、外食も取り入れられつつあるが、周辺国に比べると飲食店の数は少ない。実際にポーランド料理として一般的に知られるのは、長時間火にかけて作る煮込み料理やスープが大半だ。ポーランド料理に機内食向きなメニューは、あまり無いのかもしれない。
・おやつは現地スーパーの定番商品
でも、がっかりすることはない。ワルシャワ発の周辺国へのフライトでは機内食でなくおやつが配られるが、筆者が利用したときは現地で人気の「PRINCE POLO」。
ミルクチョコを挟んだ軽めのウエハースをさらにチョココーティングしたスイートなバーだ。
このおやつタイムもあって、ポーランドをさくっとかじれた気がした。
もっと詳しく読む: ポーランド航空の機内食からたどるポーランドグルメ(Photrip フォトリップ) https://photrip-guide.com/2016/08/29/porland-flightgourmet/