【孤独のグルメ】東京都新宿区信濃町のペルー料理 / フレホーレスセット / ティアスサナ(TIA SUSANA)

フレホーレスセット
900円

人気漫画「孤独のグルメ」に登場した実在するペルー料理店「ティアスサナ」(TIA SUSANA)。もともと数十年前に「本場のペルー料理を食べてもらいたい」「ペルーのコミュニティになってほしい」という気持ちからオープンしたこの店は、日本人のテイストに合わせない、本場ペルー料理を提供し続けている。

・驚異のコストパフォーマンス
ここの店主は非常に気前が良く、900円のセットを注文すれば、店のメニューの大半が盛られたプレートが出てくる。しかもセットには「おかわり無料のコーヒー」が付いてくることから、セットさえ注文すれば何時間でも長居できるという驚異のコストパフォーマンスを堪能できる。

・フレホーレスセットのボリューム
特にオススメの料理は、漫画「孤独のグルメ」で主人公の井之頭五郎が注文したフレホーレスセット。フレホーレス(金時豆、豚肉、タマネギの煮込み)がオイルで味付けされたライスにかけられており、さらにチョリソーソーセージ、ヤシ、ペルー産オリーブの実、タマネギの酢漬けがセットになっている。

・ホクホクッとした食感がたまらない
カレーライスやハヤシライスのような見た目だが、食べればまったく別物であることがわかる。ホクホクッとした食感のフレホーレスは素朴な味。とはいえ「素材の味をそのまま生かした」という言い換えれば無責任な料理ではなく、しっかり金時豆の繊細な甘味と、タマネギの芳醇な甘味、そして豚肉の濃厚な甘味が混ざり合い、オイルで旨味を増したライスにバッチリと合う。

・味覚のテンションを盛り上げるインカコーラ
このセットと一緒に飲みたいのがインカコーラ。極めて甘いテイストの炭酸飲料で、金色に輝いているのが特徴。井之頭五郎は「黄色いんですね」と言って店主に「これは黄色じゃない金色」と訂正させられていたが、実際にグラスに注いでみれば、まさに黄金のドリンク。

甘さは強いがフレホーレスの素朴なテイストに強いパンチを与えて味覚のテンションを盛り上げる。

・衝撃的なペルー産オリーブの実
微細な旨味に満足して「もっと刺激が欲しいなあ」と思ったのなら、フレホーレスセットについてくるペルー産オリーブの実をかじってみるといいだろう。これを西洋のオリーブと思ってはいけない。

ひとかじりするだけで、そこから迸(ほとばし)る強烈な酸味。そして酸味を追いかけるように「ギュン！」と追随してくるのが微細な甘味。酒と一緒に食べれば、これ以上ない最高のおつまみとなる。

・無数に著名人のサインや写真
店内には無数にサッカー関連の写真やポスター、サインが飾られている(サッカーに詳しくなくてもじゅうぶん楽しめる店なので問題ないのでご安心を)。

長澤まさみの父親、明石家さんま、FIFA会長など、無数に著名人のサインや写真が飾られており、店主の「サッカー」に対する愛情がうかがえる(撮影を許してくれた店主に感謝したい)。

・現代社会において会話ができる貴重な店
店主はお客さんとのコミュニケーションをとるのが好きなため「ネットに店主がウザいと書かれるんですよ。まあいいですけどね(笑)」と語っていたが、ある意味ネガティブなではないし、むしろ対面してのコミュニケーションが減りつつある現代社会において会話ができる貴重な店ともいえるだろう。

この店、ペルー料理なのに、どこか懐かしく感じる味を堪能できる。料理と店主を楽しむべく、一度は行ってみるべき名店と言えるだろう。