台湾本土から遠く離れた金門島。この島は台湾の金門県に属し、中国の支配地域からいちばん近い場所で2キロの場所に位置しています。同じ台湾でも、台北に行くより中国に行くほうが近いのです。金門島は「日本ではあまり知られていない台湾」ともいえるでしょうが、最近は、この島を舞台としたドキュメンタリー映画「呉さんの包丁」で、少し有名になりましたね。
・客が行列を作る人気のパン屋
台湾の朝食は、とても健康的かつ質素。金門県もそれは同じで、台湾本土と同じ食文化が浸透しています。そんな金門県のメインシティ「金城地区」には、毎朝、子供から大人まで、幅広い層の客が行列を作る人気のパン屋さんがあります。いや、パン屋というより「中華まんじゅう屋」といったほうが正しいでしょうか。
・子供も大人も大好き!
その店の名は「紅糖饅頭店」といい、登校中の小中学生はもちろんのこと、仕事に向かう大人たちがパンやまんじゅうを購入するために並びます。台湾本土と同じように豆乳と油条(揚げパン)を朝食にする文化もありますが、金門島では牡蠣入りの麺線(トロトロのスープに極細麺を入れた料理)や、蒸かしたてのパン類で朝食を済ませる人が、台湾本土より多くいるように感じられます。
・ その美味しさこそ「紅糖饅頭店」だけの味
特に「紅糖饅頭店」のパンやまんじゅうは大人気で、蒸かしたてのモチモチとしたパンやまんじゅうは絶品。シンプルで具がないものもありますが、それでも食べれば食べるほどジワジワと甘みと旨味が染み出てきて、気が付くとその味にハマっているのです。
・食べれば食べるほど美味しくなる
正直、パンはフカフカながら硬めで、日本や欧米にはないタイプのものです。どちらかというと日本人にはあまり好まれない硬度に思えますが、食べれば食べるほど美味しくなる不思議なパンなのです。こんなに質素なパンなのに、どうしてこんなに美味しいの!? その美味しさこそ「紅糖饅頭店」だけの味なのでしょう。
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